漫画を描いてみたいけれど絵が描けない
読者を惹きつけるストーリーが思う浮かばない
漫画制作でお悩みの方は多いのではないでしょうか。実は、AIを活用すれば絵が描けなくても魅力的な漫画を制作可能です。
近年、ChatGPTやMidjourneyなどの生成AIツールの進化により、漫画制作のハードルが大幅に下がりました。
本記事では、AI漫画の作り方を5つのステップで詳しく解説します。
AI漫画におすすめのAIツールや画像アプリも紹介するので、最後までご覧ください。
本記事を参考にすれば、AI漫画を制作して、SNSや電子書籍で公開できるようになるはずです。
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AI漫画の作り方をマスターすれば初心者でも漫画制作は可能
絵が描けなくても、アイデアと適切なプロンプトがあれば、クオリティの高い漫画を制作できるのがAI漫画の魅力です。
従来の漫画制作ではストーリー構成から作画、仕上げまでの工程をすべて、人間が手作業で行う必要がありました。
一方、AI漫画では、生成AIが技術や時間が必要な工程をサポートしてくれます。
AIが得意とするのは、大量のデータから学習したパターンを基にした画像生成や文章作成です。
人間はネーム・コマ割りや修正などの工程を担当します。
AIと人間の役割分担を理解しておくと、AIの力を活用しながら独自性のある作品を生み出せるでしょう。
なお、AI画像生成の副業に興味のある方は、下記の記事もあわせて参考にしてください。
AI漫画の作り方を初心者向けに5ステップで解説
初心者向けのAI漫画の制作工程は、下記の5ステップです。
- Step1：企画・ストーリー作り（AIでアイデアを出し人間が編集）
- Step2：キャラクターデザイン（AI生成＋設定の安定化）
- Step3：ネーム・コマ割り（人間主導で構図を設計）
- Step4：AIで作画・背景を生成（プロンプト工夫で表現力を高める）
- Step5：編集・仕上げ（修正・効果・セリフ入れまでをまとめて行う）
AI漫画は、いくつかのステップに分けて進めることでクオリティを上げられます。
ここでは、AI漫画の作り方を5つのステップに分けて解説します。
Step1：企画・ストーリー作り（AIでアイデアを出し人間が編集）
ストーリー作りは、ChatGPTやGeminiなどの対話型AIを活用すると効率的に進められます。
下記のように、基本的な設定やテーマをAIに提示し、複数のストーリー案を生成してもらいましょう。
高校生の恋愛をテーマにした4ページの短編漫画のあらすじを3パターン作成してください
AIが提示したアイデアの中から気に入ったものを選び、人間が詳細を肉付けしていきます。
AIが生成したストーリーは、そのままでは平凡になりがちなため、独自の要素や意外な展開を追加するのが大切です。
キャラクターの設定や世界観も同様にAIに提案させ、人間が最終的な調整を行います。
Step2：キャラクターデザイン（AI生成＋設定の安定化）
キャラクターデザインでは、MidjourneyやStableDiffusionなどの画像生成AIを使用します。
ただし、AIで生成されたキャラクターは毎回微妙に変わってしまうため、一貫性を保つ工夫が必要です。
まず、メインキャラクターの基本設定を詳細に決めます。下記のように、具体的な特徴をプロンプトに含めて画像を生成しましょう。
20代前半の女性、ショートボブの黒髪、制服着用、優しい笑顔
気に入ったキャラクターが生成できたら、正面、横顔、後ろ姿、さまざまな表情を含むキャラクターシートを作成します。
キャラクターシートを参考資料として保存し、後の作画工程で一貫性を保つための基準としてください。
Step3：ネーム・コマ割り（人間主導で構図を設計）
ネームとコマ割りは、読者の視線誘導や物語の流れを決める重要な工程であり、人間が主導で行うべき領域です。
AIは画像生成は得意ですが、漫画に必要な読みやすさを理解するのは難しい傾向にあります。
まず、棒人間程度の簡単な絵でも構わないので、紙やデジタルツールで大まかなコマ割りを決めましょう。
重要なのは、読者の目の動きを意識した自然な流れを作ることです。
見せ場となるシーンは大きなコマで、日常的な会話は小さなコマでメリハリをつけましょう。
CLIP STUDIO PAINTやMediBang Paintなど、漫画制作ソフトのコマ割り機能を活用すると効率的です。
また、コマ割りの段階で、どのようなセリフや効果音を入れるかも大まかに決めておきます。
Step4：AIで作画・背景を生成（プロンプト工夫で表現力を高める）
作画段階では、ネームで決めた構図を基にAIに画像生成を依頼します。
単に「キャラクターを描いて」と指示するのではなく、構図、表情、背景、ライティングまで詳細に指定するのが重要です。
下記のように、具体的なプロンプトを作成しましょう。
制服を着た女子高生が教室で困った表情を見せている、斜め上からのアングル、夕日が差し込む窓際、アニメ調の画風
キャラクターの一貫性を保つために、前の段階で作成したキャラクターシートを参照画像として使用してください。
背景も「昭和レトロな商店街」「近未来的なオフィス」「桜が舞い散る公園」など、シーンに応じて詳しく描写します。
手書きのラフから線画抽出と着色を行いたい場合、Stable DiffusionのControlNet機能がおすすめです。
ControlNet機能は、イラストや線画をデジタル化するのに高い性能を発揮します。
Step5：編集・仕上げ（修正・効果・セリフ入れまでをまとめて行う）
AI生成画像は高品質ですが、手の形が不自然だったり、細部に不備があったりする場合があります。
そのため、編集・仕上げの段階では、PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTで画像の修正作業が必要です。
まず、生成された画像の不自然な部分を修正し、必要に応じて手描きで加筆します。
次に効果線、トーン、集中線など、漫画特有の表現を追加して臨場感を高めましょう。
フキダシの配置とセリフの挿入も、読みやすさを考慮して慎重に行います。
最後に、全体のバランスを確認し、ページ番号やタイトルロゴなどの装飾要素を追加して完成です。
AI漫画の作り方でストーリーやセリフを出力させるコツ
AI漫画の作り方でストーリーやセリフを出力させるコツは、下記の3つです。
- 起承転結を意識したプロンプトを工夫する
- キャラの口調や関係性をAIに学習させる
- 長編と短編で指示の仕方を変える
AIで魅力的で自然なストーリー・セリフを生成するには、いくつかのコツがあります。
AIにただ漠然と指示を出すだけでは、ありきたりな物語しか生まれません。
起承転結を意識したプロンプトを工夫する
AIにストーリーを生成させる際は、起承転結や3幕構成など、物語の基本構造を明示するのがポイントです。
プロンプト例は、下記のとおりです。
高校生が文化祭でバンド演奏をする4ページの漫画を起承転結で構成してください。
起は練習風景、承はメンバー間の対立、転は意外な協力者の登場、結は成功した本番
また、ページ数や読者層も明確に伝えると、AIがより適切な構成を考えてくれます。
短編漫画なら簡潔な展開を、長編なら複雑な伏線を含んだストーリーを生成するよう調整可能です。
漫画の基本構造を押さえておくと、読者が理解しやすく感情移入しやすい物語が完成します。
漫画の基本構造を押さえておくと、読者が理解しやすく感情移入しやすい物語が完成します。
キャラの口調や関係性をAIに学習させる
キャラクターの個性を際立たせるために、それぞれの口調、性格、人間関係をAIに詳細に伝えます。
たとえば、単に「ツンデレキャラ」と指示するだけでなく、下記のように具体的な設定を提供しましょう。
普段は冷たいが、困ったときは照れながらも助けてくれる妹キャラ。関西弁で話し、兄を「お兄ちゃん』と呼ぶ
また、キャラクター同士の関係を明確に定義するのも大切です。
下記のように関係性を設定すれば、AIが関係性に基づいた適切なセリフを生成してくれます。
幼馴染の男女で、女性は男性に片想いしているが素直になれない。男性は鈍感で気づいていない
加えて、各キャラクターの特徴的な語尾や口癖も指定すると、世界観の一貫性が保たれます。
長編と短編で指示の仕方を変える
短編漫画と長編漫画では、ストーリーの密度や展開速度が異なるため、AIへの指示も使い分ける必要があります。
短編の場合は、下記のように具体的なページ配分を指示しましょう。
4ページで完結する恋愛ストーリー、1ページ目で出会い、2-3ページ目で葛藤、4ページ目で結末
長編の場合は、下記のように全体の構成を章立てで考え、大まかな流れを提示します。
第1章：主人公の紹介と日常
第2章：事件の発生
第3章：仲間との出会い
大まかな流れが完成した後に、各章ごとに詳細なエピソードを生成してもらう方法が効果的です。
なお、AIが生成したストーリーに人間独自の視点や体験を加えると、オリジナリティが生まれます。
AIの提案をベースに、個人的な経験や価値観を反映させた展開を追加すれば、新鮮で印象的な作品になるでしょう。
AI漫画の作り方にはキャラクターや背景を作るテクニックも必要
AI漫画の作り方には、下記のキャラクターや背景を作るテクニックも必要です。
- キャラクターシートをAIで作成して統一性を確保する
- Seed値や参照機能でキャラを安定させる
- 背景や小物はシーンに合わせて細かく指示する
ここでは、キャラクターの統一感を保つ方法と、シーンに応じた背景作成のテクニックを詳しく解説していきます。
キャラクターシートをAIで作成して統一性を確保する
キャラクターの一貫性を保つためには、制作初期の段階でキャラクターシートを作成するのが大切です。
下記の画像を作成して、参考資料として整理しましょう。
- キャラクターの正面
- 横顔
- 後ろ姿
- さまざまな表情（笑顔、怒り、悲しみ、驚き）
キャラクターシート作成時のプロンプトでは、下記のように髪型、髪色、目の形、服装、体型などの要素を詳細に指定します。
20歳の女性、ロングストレートの黒髪、大きな茶色い瞳、白いブラウス、スカート、スリムな体型、アニメ風画風
生成された画像の中から理想的なデザインを選び、キャラクターの特徴を文字で記録しておきます。
後の作画工程では、記録とキャラクターシートを参照すると、同じキャラクターを安定して生成できます。
Seed値や参照機能でキャラを安定させる
AI漫画では、Seed値や参照機能でキャラを安定させるのも大切です。
Seed値とは、AIが画像を生成する際の初期値のことで、同じ値を使用すると安定的な出力を得られます。
Stable Diffusionでは、気に入ったキャラクターが生成された際にSeed値をメモしておきます。
次回キャラクター生成時に、同じSeed値を指定しましょう。
また、LoRAと呼ばれる追加学習機能を使用すれば、特定のキャラクターの特徴をAIに学習させられます。
Midjourneyでは、Cref機能で既存のキャラクター画像から、新しいポーズや表情を生成可能です。
これらの技術的手法を組み合わせると、プロの漫画家が描いたような一貫性のあるキャラクターを維持できます。
背景や小物はシーンに合わせて細かく指示する
背景作成では、物語の舞台設定に応じた詳細な指示がクオリティを左右します。
たとえば、単に「学校」と指示するのではなく、下記のように具体的な描写を含めましょう。
桜が咲く春の高校、校舎は3階建ての白い建物、青空が広がる中庭、生徒たちが歩いている
シーンの時間帯、季節、天候も重要な要素です。下記のように詳細な情報を追加すると、物語の雰囲気に合った背景が生成されます。
夕暮れ時の商店街、暖色系の街灯が点灯し始め、人通りがまばらになった雰囲気
小物に関しても「机の上にコーヒーカップ、開いた本」と具体的な配置を指定すると、リアリティのあるシーンが完成します。
AI漫画の作り方で押さえたいコマ割りとページ構成のポイント
AI漫画の作り方で押さえたいコマ割りとページ構成のポイントは、下記の3つです。
- 視線の流れを意識してラフで構図を作る
- 見せ場や感情を大きなコマで強調する
- セリフ量と読みやすさを考慮してコマを配置する
ここでは、効果的なコマ割りの基本原則と、読者を引き込むページ構成のテクニックを詳しく解説していきます。
視線の流れを意識してラフで構図を作る
日本の漫画は右から左、上から下へと視線が流れるのが基本です。
読者の目の動きを意識してコマを配置すると、自然で読みやすい漫画に仕上がります。
まず、棒人間や簡単な図形でコマ内の構図をラフスケッチし、視線誘導を確認しましょう。
重要な情報やセリフは、視線の流れに沿って配置するのが効果的です。
矢印を使って読者の視線の動きをシミュレーションし、不自然な流れがないかチェックするのもおすすめです。
とくに見開きページでは、左右のページ全体での視線誘導を考慮し、ストーリーの流れが途切れないよう注意深く設計してください。
見せ場や感情を大きなコマで強調する
物語のクライマックスや盛り上がりシーンでは、大きなコマを効果的に使用すると、インパクトを高められます。
アクションシーンや告白シーン、重要な決断の瞬間などは、ページの3分の1以上を占める大コマで表現しましょう。
逆に、日常的な会話や説明的なセリフは小さなコマでリズムよく進行させます。
コマのメリハリにより、読者は物語の重要な部分を直感的に理解し、感情移入しやすくなります。
また、コマの形も表現効果に影響する重要な要素です。四角いコマは安定感を、丸いコマは柔らかさを、ギザギザの枠は緊迫感を演出できます。
シーンの雰囲気に応じてコマの形状も工夫すると、より表現豊かな漫画に仕上がるでしょう。
セリフ量と読みやすさを考慮してコマを配置する
長いセリフやモノローグがある場合は、吹き出しが収まる十分な広さを確保し、ストレスなく読める配置を心がけましょう。
また、重要な説明や心理描写がある場合は、ゆったりとした大きめのコマを使用し、読者が内容を理解する時間を提供します。
一方で、短い会話が続くシーンでは、小さなコマを連続配置するとテンポよく物語を進行させられます。
なお、吹き出しがコマからはみ出すレイアウトは動きを表現できますが、多用すると読みにくくなるため注意が必要です。
AI漫画の作り方に使える代表的なAIツール・画像アプリ
AI漫画制作に活用できるAIツール・画像アプリは複数存在し、それぞれ異なる特徴と機能を持っています。
用途別に役立つツールの例は、下記のとおりです。
| 用途 | 役立つAIツールの例 |
|---|---|
| ストーリー作成 | ChatGPT・Google Gemini |
| キャラや背景の生成 | Midjourney・Stable Diffusion |
| 安定した絵柄の生成 | LoRA ※参照機能 |
| 漫画編集 | CLIP STUDIO PAINT・Photoshop |
| 画像の編集（補助） | Canva・Remove.bg |
AI漫画初心者が意識したいのは、使いやすさとコストパフォーマンスを両立したツールの組み合わせです。
まずは無料のAIツールで制作し、慣れてきたら有料版にアップグレードするのがおすすめです。
なお、無料のAI画像生成サイトの活用を検討している方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
AI漫画を作るツールの使い方・マネタイズ法を学ぶなら「わどAIスクール」
AI漫画を制作したいものの、はじめの一歩を踏み出せずにいる方は多いでしょう。
また、マネタイズに必要なスキルやノウハウを学びたいと考えている方も多いはずです。
AI漫画制作をより本格的に学びたい方は、「わどAIスクール」をご活用ください。
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AI漫画作りにおける注意点と課題
AI漫画作りにおける注意点と課題は、下記のとおりです。
- 素材の著作権
- 商用利用の可否
- キャラクターの一貫性
AI漫画制作では、素材の著作権問題に注意しなければなりません。
AIが学習データにした元画像の著作権が問題となるケースがあるため、商用利用時には慎重な確認が必要です。
また、AI生成画像の商用利用の可否は各ツールによって異なるため、利用規約を事前に確認しましょう。
AIイラストの商用利用に関して詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
キャラクターの一貫性を確保するのも重要なポイントです。
AIは毎回微妙に異なる画像を生成するため、前述したSeed値固定やキャラクターシート活用が必要不可欠です。
さらに、出力エラーや不自然な描写は人間が修正する必要があるため、基本的な画像編集スキルは身につけておくべきでしょう。
AI漫画は誰でも簡単に作成できるからこそ、独自性や作家性を表現しなければなりません。
個人の体験や価値観を反映させた独特な世界観を構築して、他作品との差別化を図りましょう。
AI漫画の作り方を実践してマネタイズしよう
AI漫画制作は、従来の漫画制作の常識を革新しました。
絵が描けない初心者でも、適切なツールの使い方とプロンプト技術を習得すれば、高品質な作品を制作可能です。
また、ストーリー生成から作画、編集までの各工程で、AIと人間が適切に役割分担すると、効率的な制作プロセスを実現できます。
完成したAI漫画は、SNSでの発信や電子書籍販売、同人誌制作など、さまざまな形でマネタイズできます。
まずは短編作品から始めて制作フローを習得し、徐々に長編作品や商業展開を目指しましょう。
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